Huluで名画「ヘアスプレー」を！人種差別をテーマにジョン・トラボルタが熱演

huluに加入してからというもの、飛躍的に映画やドラマを見ることが増えたなあと実感しております。そんな、ほぼ毎日何かしら見ている中で、一番何度も見てしまうお気に入り、それは、「ヘアスプレー」。60年代のアメリカ、ボルティモアを舞台に、16歳のぽっちゃりだけど歌とダンスは誰よりもセンス抜群なトレイシーが歌って踊りまくるハッピーストーリー。このトレイシー、見事なぽちゃ子ですが、愛敬たっぷり、超ポジティブシンキング！そんな彼女がノリノリで歌って踊りまくる姿を見ていると、なんだか勇気付けられるものがあります。

さて、そんな明るくて楽しそうなお話ですが、舞台となる60年代のアメリカは、まだまだ肌の色による差別が残っていて、トレイシーの住むボルティモアでも、住む場所や学校のクラス等が、肌の色で分けられています。実はこの映画の大きなテーマとなるのが、この人種差別なんです。誰に対しても真っ直ぐな心を持つトレイシーは、ひょんなことから受けることになってしまった補修のクラスで、黒人の男子、シーウィードと友達になります。彼は物語の中心となる若者向けの歌とダンスを扱うローカル番組、「コーニー・コリンズショー」で月に一度ある「ブラックデイ」でメンバーとして出演しており、彼と出会ってトレイシーは黒人独特のリズム感に初めて出会い、そしてなんとその場でそれを真似して、黒人の生徒達と仲良くなります。

その後、トレイシーの親友の白人の可愛い女の子、ペニーと、トレイシーの憧れの人、コーニー・コリンズショーの中心メンバーのナイスガイ、リンクと、３人でシーウィードの家に遊びに行きます。そこでは、シーウィードの母、歌手のメイベルがダンスパーティーをしており、3人とも楽しい時を過ごしますが、実はそのパーティーは、今でさえ月に１日しか放送されないコーニーショーの「ブラックデイ」を廃止されることが決まったため、そのお別れパーティーだったのです。そんなことは断じて許せない！と、トレイシーはメイベル隊をけしかけ、デモ行進を決行します。そして警察に追われることとなり、最後はみんなをあっと言わせる方法で、番組を無事、差別解放へと導いていきます。

ストーリー自体も面白いですが、私が一番感動したのは、一番最後のシーンで、メイベルが「昨日はもう戻って来ない、明日という新しい日がある」と歌うところ。希望に満ちた、力強い歌声と明るい笑顔、そして何よりも自然と体が動き出してしまうリズムを聞くと、ついつい一緒に踊り出したくなるのです！

そしてもう一つ、この映画では、なんとジョン・トラボルタが特殊メイクで太っちょのおばさんに扮し、トレイシーの母親エドナを演じています。エドナはトレイシーとは真逆で、太っていて醜い私は、外に出られない！と、10年以上も家に引きこもっていましたが、トレイシーに影響され、最後には大勢の人の前で、「これが私よ！！」とカッコよく踊り出します。どんな人でも、自分そのものでいいんだと、これ以上に、明るく教えてくれる映画は他にないと思います。歌とダンスが好きな人はもちろん、なんだか冴えない自分に自信が持てなくなったときに、是非お勧めの一本です！