自分らしく生きるとは？huluで最も心を動かされた映画「グッドウィルハンティング」

huluでは数多くの映画が配信されていて、毎日のように新しい動画を見ています。その中でも私が最近最も心を動かされたのは、『グッドウィルハンティング』でした。主人公ウィル・ハンティングはスラム出身の青年で、大学の清掃員をしています。彼は黒板に残された数学の難問を解き、高名な数学教授ジェラルド・ランボーに見いだされます。彼は天性の数学の才能を持ちあわせていながら、仲間と悪事を繰り返していました。そんな彼に心理学者ショーン・マグアイアがカウンセリングにやってきます。そして彼らは互いの過去を乗り越えながら、新たな旅立ちへと向かおうとします。

主人公は過去のトラウマの経験もあり、自分の生きる道を見つけ出せずにいます。自分の居場所も、自分自身さえも、彼にとってはとても不安定で脆いものでした。そんな中で自分を見つけ出してくれた教授たちとの交流を通して、少しずつ自己と向き合いながら、自分自身の力で生きる道を選び取り、そして歩き出すのです。

感慨深いシーンは、主人公の将来を巡って激しくぶつかり合うジェラルドとショーンの口論の場面です。彼らは互いに自分が一番彼を思っているのだと信じています。ジェラルドはより実際的な道へとウィルを勧めたがっています。ショーンはウィルの内面性を重視し、慎重にすべきだと主張します。そうした議論はウィル本人をのけ者にして繰り広げられていました。しかし、ウィルはその現場を見てしまっていたのです。彼らの強い思いも、そこでウィルに届いたのではないかと思います。ウィル自身が道を選び取る直接の契機は、まさにその場面にあったのではないかと強く感じました。

私にとってこの作品は、私自身に自己と向きあうきっかけを与えてくれました。人生に向きあうこと、おして一歩踏み出す勇気を持つことに心を打たれました。